2010年1月17日日曜日

「新型インフル禍の真犯人 告発! 死の官僚」の自主回収

「新型インフル禍の真犯人 告発! 死の官僚」の自主回収
    (ヨミウリ・オンラインニュースより引用)

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講談社が今月刊行したばかりの単行本「新型インフル禍の真犯人 告発! 死の官僚」の自主回収を始めたことが、10日わかった。

 同社によると、同書は厚生労働省医系技官である著者・村重直子さんの話を編集部がまとめて7日に刊行。しかし、医学的に不正確な表記が多数あるなど、タイトルも含めて村重さんの本意と違うものになったため、話し合った上で9日から回収を始めた。
 同社は2月末までに村重さんの書き下ろし本を新たに刊行、すでに購入された本と無償交換するという。
(2010年1月10日20時58分 読売新聞)
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あまり買うつもりはなかったのですが
ためしにネット販売を申し込んだら普通に買えました。
回収発表のあった3日後くらいに注文したのですがね・・・
さすがに今はどこもとりあつかっていないようですが。

官僚批判・告発ならばそれ相応の対策あっての刊行かと思いきや
出版社の自主回収という腰砕け結末。

講談社のリコール画面をアップしようとしたら何回もフリーズするし
某検索エンジンから削除されているっぽいし
裏で何が動いているのでしょうか。

今回の新型インフルエンザ騒動で厚生労働省の対応のまずさ、
理念のなさにはうんざりしましたし
その辺のどたばたを時系列にまとめた辺りや
裏話はさもありなん、と思いましたね。
ただ、もう少しデータ重視、理詰めの内容を期待していたのですが。
ちょっとヒステリックに周囲をバンバン叩いている文体が目立ち
「筆者の意向とは異なってしまった」と言われればそんな気もしますが。

官僚だけが一方的に悪い、と言うスタンスはちょっと?
「官僚主義」の弊害は言わずもがなですが
殊、このインフルエンザ騒動では
日本の官僚だけを批判すれば良いと言う問題ではないはず。
ワクチン、薬剤、検査薬などの流れを世界規模で考えると
国家と企業の関係が見えてきます。

患者というか国民の認識の問題も置き去りですね、この本では。
基本の基本、衛生・隔離・安静を守ればいいだけの話なのですが
マスコミの陽動作戦に乗って踊りまくる国民性がまず問題。
著者が期待するほど民意は高くはないと思います。

村重直子氏の個人歴、思想には感銘を受けるのですが
・・・・・
現場の医者が振り回され混乱・困惑して疲弊しているのは事実。
だけども、この騒動を好機とばかりに
儲け主義に徹っする処だってありますからねえ・・・
ワクチンを大量購入して
「接種を断る患者は今後、診ない」と圧力をかけて事実上、
強制接種させる処とか。
(65歳以上で高血圧くらいの病名がつけば接種対象になる。
厚生労働省が1回打ちの2回打ちので迷走した結果、
ワクチンはだぶついているところはだぶついているので
勧められれば断りにくい年寄りに強要する。すると結構な数がこなせる。
本人のアレルギー歴、免疫力等は一切無視。
打った次の日に死んだら「因果関係は明らかではない」と言って
蓋が出来るしくみになっているので問題なし。
逆に大した病気も無いのに外来に乗り込んできて
打て!と脅迫する患者?もいるのでどっちもどっちの感あり。)

10mlのバイアルは使用期限があるので人数分での使い切りが
難しいんですが、そこはまあ、期限切れていても黙って打つとか。
命令で患者に期限切れのワクチン打たされている現場は
結構あったりして。
現場は確かに泣いているんですよ。
命令拒否で解雇だ!とか言われたら泣きながら打つしかないでしょ。

医療従事者のモラルが何のと言われても
実際、圧力かけられたりいじめられたりしてはねえ・・・
生活かかっていますし。

そんなこんなの枝葉末節部分まで大混乱のこの騒ぎ。
官僚批判だけで解決するわけではありません。