2010年4月12日月曜日

ようやく時代が振り向いてくれた・・・・かな?

放射線科医の地位向上

先日、画像読影を外国に下請け云々のニュースがありました。
ちょうど学会総会の直前の報道だったので
わざと火に油を注ぐつもりか?
と思っていたらこんな内容で続報が・・・
興味・関心の無い人にはばらばらの報道に見えるでしょうが
これは繋がっています。
水面下で火花が散っています・・・・
(医療・介護CBニュースより引用)
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群馬大医学部の遠藤啓吾教授は4月9日、
横浜市で開催されている日本医学放射線学会の総会で、
「放射線科医からみた画像診断の診療報酬と我々の社会的地位」と題して講演し、
放射線科医の社会的地位を向上させるため、
画像診断の診療報酬を引き上げるべきと強調した。


 遠藤教授は放射線科医について、小児科、産婦人科、外科などの
医師と比べて「社会的にあまり注目されていない」と指摘。
 放射線科医の社会的地位向上のため、
画像診断の診療報酬増や、医師が技術を磨いて
病院や医師会などで活躍することなどが必要との認識を示した
(↑ま・・・当たり前の事ですが・・・
いろいろな意味でおざなりになっている面がある事も確か)

 また、「医療経済における放射線医療」について講演した
全国自治体病院協議会の邉見公雄会長は、
「麻酔、放射線、病理が日本の医療で一番弱い。
(中略)病院のレベルはこの3つの科によってほとんど決まる」と指摘。

 さらに、医療と教育を「日本の二大基幹産業」と表現し、
「医療費と教育費の底上げ以外にこの国の道はない」と強調。
その上で、よい機械や技術、高度な知識を
適切に評価していく必要があるとの考えを示した。
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とにかく報道の内容には拍手。
ハードだけ買い揃えて意味の無い検査を乱発、
それで数少ない読影医に「とにかく処理しろ」と押し付けるのは無理です。
診療報酬を上げればいい、と言う問題だけではないと思います。
上げれば上げたで
「この読影レポートが何点だからもっと積み上げろ!!」
とありえない件数をさばかせようとする経営者も居ますからね。
出来ない、と断るとこっそり偽装したりして・・・・
最近はレポートもファイルメーカー入力だったりするから
誰が入力してもばれっこない・・・みたいな。
監査する方もレポート内容までチェックする力も時間もありませんしね。

患者、医者、経営者、社会の認識を変えていかないと
解決にはなりません。

この国における放射線医の社会的な地位の低さ、認識のなさは
昔からいろいろな場面で思い知らされてきたものですが
それに「麻酔」と「病理」で3点セットとは思いつきませんでした。
うーん・・・裏方さんではありますがね「麻」「放」「病」
この3科だけではなく根幹を成す大切な仕事はいっぱいあります。
みんな必要なんです。
外科医偏重のドラマ、漫画であおってきた社会の風潮も
どうかと思いますよね。

医者の仕事にも厳然としたヒエラルキーがあるので・・・
また、そういう伝統?封建主義がきっつい地方の出なので
そりゃあ「放射線科医です」なんて口にした途端
「そんな恥ずかしい事を表で喋るな!!」と
親・親戚から総攻撃・・・
いや、事実でして・・・恥ずかしいらしい、親・親戚としては。
よく分かりませんが。
まあ、そこまで極端ではないにしろ
「放射線科の医者?何してんだか」と言った見下し感は
厳然としてありますねぇ・・・・

報酬がうんぬんがもさる事ながら
理解・認識を深めてもらう事には大賛成。
ようやくこういう報道が出てきてくれるようになりました・・・・

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