アルツハイマー型認知症治療薬を承認申請
(2月9日12時2分配信 医療介護CBニュースより抜粋引用)
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第一三共は2月8日、子会社のアスビオファーマがアルツハイマー型認知症治療薬SUN Y7017(メマンチン塩酸塩)を厚生労働省に承認申請したと発表した。
SUN Y7017は、独メルツ社が創製したNMDA 受容体拮抗薬で、アスビオファーマが日本国内で自社開発した。エーザイのアルツハイマー型認知症治療薬アリセプトが神経伝達物質アセチルコリンを分解する酵素の働きを妨げ、神経細胞を活性化して脳の機能を維持することで認知症の症状の進行を抑制するのに対して、グルタミン酸受容体の1つであるNMDA受容体をブロックし、神経細胞内への過剰なカルシウムイオンの流入を抑制することで神経細胞を保護し、症状の進行を抑制する。
海外では2002年に欧州医薬品庁(EMEA)、03年に米食品医薬品庁(FDA)で承認され、アルツハイマー型認知症の標準治療薬の一つとして、現在世界60か国以上で使用されている。
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新薬開発はもちろん結構な事です。
しかして、この様な報道がなされる度に
「あ、もう私は認知症はならなくてすむわ」
と安心したり
「早く早く!!!」
とあわてる人が出てくるのは困ります・・・・
ひとくくりに「認知症」と言っていますが
この報道では「アルツハイマー型認知症」と言う
保険病名に適応がある薬剤の承認申請が出た、
と言う段階です。
もちろん内容ではそんな事は言ってはいませんが
これがマスコミ、口コミに乗ると
「もう大丈夫!!」と言ったオールインワン万能薬が
明日にでも供給されるような情報に化けるのが怖いです。
「そうではありません。まだまだ時間はかかります。
実際に承認されて臨床に使用して効果と副作用を検証、
統計を取って評価してみないと分かりませんよ」
とか説明して御覧なさい。恨まれてしまいますね・・・・
「せっかくの希望の光にケチをつけるのかっっ!!」って・・・
製薬会社、薬剤師のお仕事はしっかりやって頂かなければなりません。
でも現場は現場。
病院で、施設で、家庭で日々戦いは繰り広げられています。
心を惑わされないように努めたいものです。
抗アルツハイマー型認知症薬として脚光を浴び
「とりあえず高齢者で・・・?な患者には出しておけ」
と言った感じで処方されているアリセプトも
実際の効果が不明瞭だったり
(海外でのエビデンスは決して高くはありません)
相互作用が複雑だったりで
別の弊害をもたらしている感じがします。
みつばちはここに居る
13 年前
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